先日「Instagramマーケティングの最前線がわかる勉強会 #インスタサミット」というイベントでお話をさせて頂きました!
アライドアーキテクツでSMMLabというメディアを運用している藤田さん、シェアコトでタグプラスというツールを提供している齊藤さんとと共に登壇をすることができとても貴重な機会を頂けたと感じています。(運営のみなさまありがとうございました!)
藤田さんからはインスタグラム運用の基礎を海外の有名アカウントの事例などを交えながらご紹介いただき、齊藤さんはタグプラスというインスタグラムを活用したキャンペーンサービスのご説明とその事例をご紹介頂きました。
僕は「人気ネットショップにおけるInstagramの活用事例」というタイトルで、BASEを活用して売上をあげているネットショップのインスタグラムの活用事例をお話しました。当日は時間が足りず伝えきれないこともいくつかあったので、このブログにて改めて詳細な内容をシェアしていきたいと思います。
BASEについて
今回の内容はBASEを使って商品を販売しているネットショップオーナーの事例を踏まえたものになります。BASEとはネットショップが無料で簡単に作れるWEBサービスで、現在デザイナーやクリエイターを中心に15万人以上の方々に活用されています。3Dプリンタから野菜、自分の時間からシンデレラバストランジェリーまで本当に様々な商品が販売されています。
今回はその中でもインスタグラムのリンクをショップ内に設置していて、かつ売上が高いショップ1〜100位までのインスタグラム運用方を調べてみました。このようなリサーチを行うことで、インスタグラムを活用して集客をしているショップに共通するポイントが見えてきました。その5つのポイントをご紹介したいと思います。
※参考としたショップ例を一部ご紹介。
Swell
LalaCloset Online*SelectShop
Shining Tattoo
「WATASHI」A vintage shop
lifou➳☮
Invisible ink.
一部ではありますが、上記のショップ(ブランド)を参考にしました。
どのショップ(ブランド)も強い想いをもって魅力的に作品を魅せようとしていることを、それぞれのアカウントを見ていて感じます。ハンドメイドで商品を作っている方がほとんどなのですが、やはり売るためではなく純粋な気持ちで自分の想いのこもった作品を表現するためのツールとして活用しています。あくまでも売るというのは副次的な流れという感じですね。
集客から売上までの大枠としては、商品の魅力が伝わる”センスある投稿”でまずはファンを増やし、その後、共感を誘う商品ストーリーをもってして購入まで結びつけるという流れです。(論理的に説明ができない“センス、感覚的、雰囲気”などがインスタグラムにおいては本当に重要です。)こちらを踏まえた上でインスタグラムを通じて商品を売るための具体的なポイントをみていきましょう。
1.販売日時を指定してアップする
多くの人気ショップのアカウントに当てはまる傾向の一つとして、”販売日時(ショップ公開の日時)を予め告知している”というポイントが挙げられます。
商品の魅力を伝える内容や、制作過程、その利用シーンなどのをインスタグラム上でいくつか投稿した後、「これらの商品は●月●日の●時から販売します」というような投稿をされるケースがとても多い傾向があります。早い者勝ちというような心理が働くため、そのブランドのファン(フォロワー)たちが指定の時間に殺到するという流れになり、用意した商品はほとんど一瞬で売り切れてしまのです。
もともと趣味で作っていた作品をインスタグラムで紹介していたら、「これ売って欲しいです!」「どこで買えますか?」というコメントがたくさん来るようになったので、売ることにしました。という方が多い印象です。
2.ハッシュタグを活用する
それではまず最初にインスタグラムのフォロワーをどう増やすのか?というとズバリ「ハッシュタグ」を使って各ブランドはフォロワーを増やしています。事例のごく一部ですが、上記の写真をご覧頂ければわかるように、インスタグラムで作品を紹介される方は本当に多くのハッシュタグを投稿内容に入れます。(コメント欄に入れるとコメントが増えればハッシュタグが隠れて見栄えが悪くならなくなるそうです。)もちろん作品(商品)に関連するキーワードとなりますが、このハッシュタグによって自分の作品を気に入ってくれそうな見込顧客に見つけてもらう事ができます。
先にご登壇された藤田さんもインスタグラムで最も使われている機能はハッシュタグと仰っていました。
ネットショップへの集客が上手くいっているブランドはこのハッシュタグを使って最初のファンを増やしています。しかし、あまりやりすぎるとスパムコメントも増えてくるそうなので、その活用には注意が必要です。外国語だと海外の方からの反応ばかりが増えてくることもあり得るため日本語とのバランスが重要です。
イベントでお話できなかったことなのですが、ある程度の規模のターゲットがいるニッチな商品やブランドであればこのハッシュタグを使ってフォロワーを効率的に増やすことが可能だと感じています。例えばコットンパールのアクセサリーを扱うブランドであれば #コットンパール というハッシュタグを使いますよね。
そしてそのハッシュタグを検索してインスタグラムを見ている人たちはコットンパールに興味がある方がほとんどです。画像のセンスがよければその画像をタップしアカウントのプロフィールページに飛ぶでしょう。しかしそのアカウントが他の日常の風景に混じってたまたまコットンパールの画像をアップしているだけの一般の方であればフォローするまでには至りませんが、統一感のある素敵なコットンパールの画像ばかりが並んでいるブランドのアカウントとしたらどうでしょう?
コットンパールが好きな方であれば思わずフォローしちゃうのではないでしょうか。ニッチな商材で統一感のある運用を行い、かつハッシュタグをしっかり使いこなせばファン(フォロワー)を増やしていくことは決して難しいことではないと感じます。また、#足元くら部 や #ふわもこ部 などインスタグラム特有のキーワードでアクティブなハッシュタグがジャンルごとにいくつか存在します。自身のブランドにハマるアクティブなハッシュタグを探すのもインスタグラムの面白さの一つでしょう。
ちなみにHashTagStaというハッシュタグ検索アプリが便利です。
3.ブランドの世界観を伝える
これも他のSNSではなかなかできないことです。インスタグラムは写真を中心としたサービス設計になっているため、そのブランドイメージを”直感的”に伝えることができます。ブランドコンセプトに基づいた世界観をしっかりと持つことは共感を生むために必須であり、そしてそのイメージをインスタグラムの加工機能や周辺アプリなどを駆使して簡単に伝えることができるのが魅力の一つだと感じます。
上記2つのブランドの投稿内容をご確認いただければわかる通り全然その世界観は違いますよね。ターゲットにあったブランドカラーを構築ししっかり伝えていくことが大切です。
4.宣伝の場ではなくコミュニティ
インスタグラムは写真共有SNSというより、一つのコミュニティサービスとも言ったほうが正しいかもしれません。ブランドに共感してもらえる場所であるインスタグラムではファン(フォロワー)と積極的にコミュニケーションをとっていきながら、顧客へと醸成していくことができます。他のSNSに比べ本当に熱量の高いファンを作り出すことができる唯一の場だとも感じます。
コミニティ的な活用の一つとして例えば上記画像の例でいうと、ダーツの矢が当たった点数の予測合計をコメント欄に記入して最も近い数字の人に商品をプレゼントするという、ちょっとしたゲームを行っていました。結果発表は動画機能を使い実際にダーツを行っているというのも、また面白いですよね。右の事例はそのブランドの商品や着用画像を特定のハッシュタグ付きでインスタグラムに投稿すれば、抽選で数名におすすめの商品をプレゼントするというものです。
僕の友人のMineFarmの運用においても、積極的にコメントをくれる人に対し特別に無料で野菜を送ってあげたりするそうです。本当に密度の高いコミュニケーションを行っていますよね。
またこちらも僕の友人なのですがInvisible Ink.というブランドはインスタグラムに鍵をかけてあえてクローズドな運用にしています。その中では上記ゲームの例を見ての通り非常に活発な運用がなされています。ショップにも事前告知した一時的なタイミングでしか商品を並べないなど、”選ばれたファンだけの居心地のいい空間作り”がとてもうまいと感じています。
5.女性がターゲット。商品はアクセサリー、アパレル、雑貨がほとんど。
多くのブランドを見ている中で感じるのは、やはりインスタグラムの集客が上手くいっている所は女性をターゲットとしている商材が非常に多いということです。Moussy、EMODA、MAISON DE REEFUR、北欧、暮らしの道具店など、日本の企業アカウントの上位ランキングにおいて女性向けのブランドが多いところからも、その傾向が掴めるかと思います。
また面白いのが子供を持つ主婦の方が手がけているブランドが多いという事実です。インスタグラムで集客し数百万以上の売上をもつショップさんいわく、「子供がいなくておしゃれを楽しみたい人とママっていうのに共感して応援してくれる人の2種類にフォロワーは分かれる」といいます。女性向けの商品で、かつハッシュタグで見つけてもらえるニッチな商品であればインスタグラムの活用は有効でしょう。
Instagramを使って商品を販売する方法
1.ハッシュタグを使ってターゲット(見込顧客)に見つけてもらう
2.3.商品の着用写真や制作風景など商品に対する想いやその制作ストーリーをセンス溢れる形で投稿
4.ファンが集まり、需要を感じられたら商品販売日時を公開し、販売
5.6.もし売れ残る場合があったらファン限定のクーポンを提供したり、コミュニケーションを軸としたキャンペーンを行うなどしてファンに還元しエンゲージメントを図る
InstaSizeというアプリは結構使われている印象を受けました。
順番としては、上記になるでしょう。もちろんブランドコンセプトに伴う作品(=商品)が軸になるのですが、そのコンセプトに合わせてセンス溢れる内容でそれぞれの要素を実施していくことが大切です。
まとめ
人は欲しい商品があったらどうするか?恐らくそのキーワードを検索すると思います。そしてそれら調べるべきキーワードがわかる商品のほとんどはAmazon、楽天、ZOZOTOWN、価格.comなど大手ショッピングサイトにあるのではないでしょうか?逆にいくら素敵な商品でも探すべきキーワードがわからないと出会いようがありません。
インスタグラムはビジュアルベースで作品を紹介することができるツールです。その作品や運用のセンスがよければ、既にお客様自身が認識している関連キーワードを通じて見つけてもらうことができ、これまで想像すらしなかった、新しい商材に対する購買意欲を掘り起こすことができるのです。
例えば「ドリームキャッチャー」という商品名を知らなくても以下のようなハッシュタグで画像を検索される方は多いかと思います。
#ハンドメイド #雑貨 #ロンハーマン #インテリア #ハワイアン #メゾンドリーファー
このようなキーワードに興味がある女性をターゲットにしているのが「ドリームキャッチャー」という商品であり、その名前を知らずとも他の関連キーワードを通じてこの商品に出会うことができ、購買にまで至ることになるのです。
検索されるキーワードがすぐに想起される型番商品、ブランド商品、コモディティ商品はより安く変える他の大型ECモールで探されますが、人々はまだ見ぬ素敵な商品をインスタグラム上で探しています。そういった点からも、もはや写真共有SNSの粋を超えて一つのショッピングモールという位置づけもできるというのがインスタグラムがもつ魅力の一つだと感じます。
最後にインスタグラマーが活用する人気アプリをご紹介します。
※ちなみにインスタグラムを活用している方々はインスタグラムのことをIGと呼びます。
以上、インスタサミットにて伝えたかったことをガッーとまとめてみました。
少しでもインスタグラムで作品を紹介している方がBASEを使って効率的な商品販売を行ってくれれば嬉しいです(笑) DMやLINEでやりとりをしている方も多いそうなので….!! またあらためてこの度は自分でもインスタグラム×ECの流れを勉強できるいい機会だったと感じています。インスタサミット運営のみなさま本当にありがとうございました! #インスタサミットVol.2も期待しています!