名著、「7つの習慣」を読んで面白かったところまとめ(前半)

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人を動かす、ビジョナリー・カンパニー、ブラック・スワン、「原因」と「結果」の法則、神との対話など、やっぱり世界中の人に読まれ続けている名著というのは、面白いですね。読めば長らく人々に支持されている理由がわかります。

今さら感がありますが、最近読んだ本で面白かったのがタイトルにもある「7つの習慣」これもど真ん中の定番書ですが定番すぎて、「もう知っているようなことが書いてあるんだろうな〜」と思いこれまで特に読む気は起きなかったのですが、いざ読んでみるとやっぱりスゴイ!

book
やっぱり当たり前のことが書いてあるのですが、本当に深いところの”当たり前に大切なこと”がわかりやすく事例と共に紹介されており、物事の本質を改めて考えるとてもいい機会になる本でした。色々とためになることが書いてあったので、感想を含めて面白いと思った箇所をご紹介。


インサイド・アウトという考え方


農場の法則
トマトを収穫したかったら何の種を植えますか?
トマトですよね?

美味しいトマトを作りたかったらどうしますか?
ちゃんと水をやり肥料を与えますよね?

欲しい野菜や果物があればそのためにやるべきことは決まっています。

それがインサイド・アウトの考え方で、なりたい自分や創りたい世界があれば、それに見合った行動、または考え方を今この時点のうちから行う必要があるということです。

今び自分を取り巻くこの環境(結果)を作り出しているものは、他の誰でもなく自分自身のこれまでの行動に他なりません。

農業と同じで、私たちの人生も蒔いたものしか刈り取ることはできないのです。環境のせいにするほど馬鹿なことはありません、だってその環境は自分自身が選んだ結果なのですから。掴みたい果実があるのであれば、今すぐ畑を耕し種を植え行動しましょう。


パラダイムという価値観の考え方


「相手の立場に立って物事を考える」「自分がされたら嫌なことは人にはしない」という考え方は正しいものだと思っていましたが、少し違うことにこの本を読んで気づきました。

パラダイム

上記の絵をみて老婆と思う人もいれば、若い女性と思う人もいますよね。これと同じで人それぞれ立場によって考え方や世の中の見方は違うので、あまり自分の価値観だけで物事を推し進めるのはよくないなと思いました。相手の思考パターンをしっかり汲み取ってコミュニケーションを取ることが円滑な人間関係を進めるためには重要です。また自分自身のパラダイム(価値観)も変えることはできます。よく”環境を変えれば人は変わる”とも言いますよね。”環境を変える”とは、今あなたが持っていないパラダイムを持つ人々の中に身を置くことだと感じます。

おなじ職場にいて同じ仕事をしていても、その環境に愚痴ばかりこぼす人もいれば、楽しみながら仕事に取り組む人もいます。それぞれが持っているパラダイムが違うのでしょう。


ガチョウと黄金の卵という考え方


ガチョウと黄金の卵
毎日数時間睡眠で猛烈に働きまくれば短期的には成果が出るかもしれませんが、そんな生活をしばらく続けると体調を壊したり人間関係が悪化したりして結果を出し続けることが難しくなってきます。

長期的によりよい成果を生み出し続けるためにリサーチやシミュレーションを入念に行うとしても、それに長年の歳月がかかるのであれば、今の世の中、この市場とはすぐにガラリとかわってしまいます。結局、何も価値を生み出すことができません。

前者は結果(黄金の卵)にフォーカスするあまり失敗するケース。後者は結果を出すための施策(黄金の卵を生むガチョウ)に目を向けすぎるあまり失敗するケースです。

短期的な結果ばかり追い求めるといつかは破綻しますし、結果をだす仕組みばかり追い続けても、いつまでも結果が出なければ本末転倒です。人生というのもその絶妙なバランスの上になりたっていると感じます。


信頼残高という考え方


信頼残高
「人の信頼」というものは、日頃の相手に対する接し方(=預金)で蓄えることができ、かつ必要に応じてそこから引き出すことができるという銀行口座の例えはとてもうまいなと感じました。

例えばあなたにも信頼している大切な人もいれば、話すもの嫌な人も身近にいるかと思います。前者は信頼残高が高い人、後者は信頼残高が低い人です。どちら側とのコミュニケーションがより円滑に進み、一緒にいる時間が楽しいものになるかは言うまでもありません。協力しあいながらよりよい相乗効果を出していけるのは信頼残高がお互いに高い人たちです。

私達も日頃から接する相手に対し、しっかり残高の預け入れ(信頼の構築)を行っていかないと相手にとって信頼残高がない状態となり、スムーズなコミュニケーションは難しいものになってしまいます。書籍にはその信頼残高を増やすための預け入れの6つの方法がまとめられていました。

1.相手を理解すること
2.小さなことを大切にすること
3.約束を守ること
4.期待を明確にすること
5.誠実さを示すこと
6.信頼残高を引き出してしまったときは、誠意をもって謝ること


どれも人と人との関係性において当たり前のことです。逆に当たり前すぎてなかなか意識的にできていない部分も在るのではないでしょうか?一見何事もないような、相手に対する細かなが気配りが信頼を増やすことに繋がり、いざという時に重要な預金となり作用するといいます。

あらゆる物事を成功に導くコツは、いつも接する目の前の人に愛をもって接し、上記6つのアクションによって信頼残高を高めていくことにほかなりません。いくら崇高な目的、大きな夢をかかげても身近な人達の信頼残高が低い人はそれを実現するためのサポートを受けることは難しいでしょう。結果とその過程のバランスが重要なガチョウと黄金の卵の話、そして全ての環境は自分が起因となるインサイドアウトの話にも繋がってきますね。

7つの習慣の「習慣」の説明に入る前に、7つの習慣をとりまく基本的な内容をまとめていたら結構な文量になってしまいました 笑

この本の面白いところはよりよい毎日を過ごすための小手先のスキルなどではなく、もっと深く大きい土台となる「人格」に焦点があてられている点です。根っこを「人格」、枝・葉を「個性」という言葉で説明していますが、やっぱり何よりも大切なのは根っことのなる「人格」だと考えさせられます。人が世の中に与えるあらゆる「価値」はその人格の上に花開き、実を落とします。その花や実の素晴らしさも結局、根っことなる「人格」の質に比例しますよね。

花や実をよりよいものにするための、よき人格形成のために必要な日々の習慣こそがこの本で紹介されている「7つの習慣」です。

「思いの種をまき、行動を刈り取り、行動の種をまいて習慣を刈り取る、習慣の種をまき、人格を刈り取り、人格の種をまいて人生を刈り取る」

また後半にそれぞれの習慣について、自分の言葉でまとめていきたいと思います。